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ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)
ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)とは、胃の粘膜に生息している細菌です。
感染経路は、主に経口感染が主で、40歳以上では80%前後の人が感染しているといわれてます。
ピロリ菌に感染すると胃に炎症を起こすことが確認されてます。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍の患者さんは、ピロリ菌に感染していることが多く、潰瘍の発生や再発に大きく関係していることがわかっています。
最近では胃がんの危険因子であることも証明されつつあります。余談ではありますが、ピロリ菌を発見した学者は、2005年ノーベル賞を受賞しております。
ピロリ菌の検査法はいろいろありますが、当院では楽に検査できる尿素呼気試験でピロリ菌の有無を調べております。
これは検査用の薬を飲む前後で、袋を膨らますだけの検査なので、食事を摂らないで来院していただければ、20~30分程度で終わります。
除菌方法は、以前はピロリ菌が陽性で、胃十二指腸潰瘍、早期胃がんのある方にのみ健康保険の適用がありましたが、2014年3月から慢性胃炎でも、内視鏡検査を受けていただければ、ピロリ菌の除菌を保険診療で行えるようになりました。
除菌方法の実際は、PPIという抗潰瘍薬と抗生物質を1週間飲むだけです。
副作用は、便がゆるくなったり、下痢を起こすことがあります。
ピロリ菌が除菌されたか否かは、除菌終了後2カ月以上おいてから、再度尿素呼気試験でピロリ菌の有無を調べます。通常約90%の人が除菌に成功します。
【参考文献】
Vonoprazan, a novel potassium-competitive acid blocker, as a component of first-line and second-line triple therapy for Helicobacter pylori eradication: a phase III, randomised, double-blind study. Murakami K, Sakurai Y, Shiino M, Funao N, Nishimura A, Asaka M. Gut. 65:1439-1446,2016